久しぶりの盆栽記事。
見よう見まねで適当にやっているだけの盆栽づくりなので、せっかく育っても枯れてしまう。
今は、蝋梅とガジュマルの挿木が1本づつ残っているだけ。
原点回帰で松ぼっくりからの盆栽づくりに再チャレンジしたいと思っていたところ、冷蔵庫に保存していた今年収穫の梅の種が発芽していたので、急きょ梅を実生から盆栽づくりに取り掛かることとなった。
「実生」は盆栽用語
そもそも「実生」とは、種から発芽したばかりの植物のことで、具体的には子葉または第一葉を残している期間のことを指す。また、そこから転じて、種から発芽させて新しい植物を得ることもさす。盆栽づくりでもよく使われる言葉だ。
盆栽のつくり方は、
- 実生
- 挿木
- 接木
- 取木
の4つしかないそうだが、筆者が挑戦しているのはほぼ実生。現在唯一残っている実生からのものは、蝋梅のみ。しかし、この蝋梅は一切盆栽的な手をかけておらず、とりあえずしっかりとした幹になるまで放っておいてある。
挿木で成功しているガジュマルも、まだ針金かけなど手を加えていない。こちらは挿木をしてからやっと1年たったばかりなので、同じくしっかりとするまで様子を見ている。
冷蔵庫でもやしのような発芽をしていた梅
筆者の盆栽のイメージは、正月によく飾られる松と梅の寄せ植え。そのためには、松を実生から盆栽に仕立て、さらに梅の盆栽が作れれば良いと考えている。
毎年、近所の梅の木からもったいないほど実が落ちているので、少しずつ拾っては種を取り出し、冬を感じさせるよう冷蔵庫で保存している。
梅の実は、なるべく傷がついていない、落ちたばかりのものを採取し、丁寧に果肉をとる。梅の果肉には、発芽を遅らせる成分があるとどこかで読んだ記憶があるので、果肉を取った後しばらく水につけて、確実に果肉の残りを落としていく。
完全に種だけになった状態のものを、乾かないように少し湿らせたままジップロックなどに入れて冷蔵庫へ。
そして、今年6〜7月頃に採取した種が、10月になって冷蔵庫でもやしのようになっていた(以下画像)。
秋蒔きの梅の実生
来年の春にでも蒔こうと思っていた梅だが、急きょ計画を変更。発芽したものもそうでないものも、ごっちゃにして大きめの鉢に移した。
土は、赤玉土と腐葉土、その他を混ぜ合わせたもの。底石を置いて、土を半分くらい入れたのち、発芽したものを順番に並べながら、根の部分を土で覆っていく。発芽していない種は、その周りにランダムに置いて、やはり土で覆っていく。
最後はメネデールを入れた水をたっぷりとかけて終わり。
これから冬が来るのだが、このままで問題ないのだろうか?
まあ、10℃以下の気温になるときは家の中に入れて、それ以外は注視しながらも、やっぱり放っておこう。
花梅と実梅
梅の種類はかなり多く、500種類くらいあるそうだ。その中で、花を楽しむ「花梅」と、実を食べる「実梅」に分けられるらしい。盆栽で楽しまれるのは、主に「花梅」の方。
筆者が近所で採取したのは、毎年花も実も見事なくらいたくさんつける大きな梅の木。マンションの入り口に植えてある大きな梅の木だが、時折管理人らしき人に
「落ちている実をいただいても良いですか?」
と尋ねながら、少しずついただいては持ち帰っている。
そんな梅なので、おそらく「実梅」の方だろう。仮に花が咲く種類だとしても、咲くまでに13年くらいもかかるらしい。筆者のずぼらなやり方で13年持ってくれれば、もしかしたら花が咲くかもしれないと思い、この実生に期待しよう。
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