openSUSEのスピンである、GeckoLinuxの最新バージョンがリリースされた。
今まで、なんとなくとっつきにくいイメージから試したことはなかったが、openSUSEならすでに32bit、64bitでテスト済みだ。
さっそくクリーンインストールしてみたら、軽量で軽快な使いごこちだった。
openSUSEをより軽量にしたGeckoLinuxは使いやすさに重点を置いたディストリビューション
冒頭で触れた通り、GeckoLinuxはopenSUSEのスピンとして開発された。
本家はドイツ開発だが、GeckoLinuxはアメリカで開発されている。2016年からだから、まだ最初のバージョンがリリースされて4年しかたっていない、新しいディストリビューションだ。
openSUSEは、いわずと知れた老舗のディストリビューション。安定しているし、最初から日本語環境が整えられるので、我々日本人にとってもありがたいでィストリビューションだ。
それなのに、なぜGeckoLinuxというスピンをリリースしたのだろう。
明確な答えは見つからなかったが、その答えは「軽量化」だったと推察する。
GeckoLinux公式サイトのトップページにも書いてあるように、
- 洗練されたデスクトップ
- openSUSE同様、通常リリースとローリングリリースを用意
- 通常リリース版で約1GB程度の軽量なインストールイメージ
- オンライン/オフラインで可能なインストール
- 数多くのデスクトップ環境を用意
と、随所に軽量化に力を入れていることが見受けられる。特にデスクトップ環境については、
- Cinnamon
- Xfce
- Gnome
- Plasma
- Mate
- Budgie
- LXQt
- Barebones(ん?初耳…)
と8種類を用意している(通常リリース版)。ローリングリリースに至っては、これにPantheonを加えた9種類だ。
昨今、軽量Linuxや32bit版Linuxが注目されている中で、最新のディストロでも軽量化は必至なのだろう。
GeckoLinux Rolling Xfceをインストール
今回は、ローリングリリース版の中から、軽量化を確認するためXfceをインストールしてみた。インストールファイルは、最近のディストロにしては軽量な1.57GB。
USBに保存して起動したライブ画面は、以下の通り。
左上のインストーラのアイコンをクリックすると、インストールが始まる。例によって、なんの難しさもない。指示通りに進めば、すぐにインストールは完了する。
インストール後の日本語環境設定
再起動後は、まだ表示が英語のままだ。公式サイトのドキュメントを参考に、日本語環境を整える。
日本語表示の設定
画面左上の「LanguageInstaller」をクリックすると、端末が開いて更新を行う。その後、SUSEのソフトウェア、YaSTが立ち上がる。
「Language」タブをクリックすると、言語一覧が出るので「ja_JP、Japan」を選択。右側窓に表示されたものにチェックを入れて、「Accept」をクリック。
出てきたウィンドウで「continue」をクリック。
日本語環境がインストールされた。ここで再起動。
ログイン画面が出たら、右上の言語選択プルダウンで「ja_JP.UTF-8」を選んだのち、ログイン。
しかし…
メニューなど、全く日本語になっていない。もう一度同じ作業を行なって、やっと日本語化が完了した。
日本語入力の設定
日本語入力については、YaSTソフトウェアから「fcitx-mozc」をインストールする。その後、ホームディレクトリにある「.bashrc」に以下の通り追記する。
export GTK_IM_MODULE=fcitx export QT_IM_MODULE=fcitx export XMODIFIERS=@im=fcitx
これでもう一度再起動。日本語入力が可能になった。
まとめ
openSUSEは、最初から日本語環境が整えられて使いやすかったが、GeckoLinuxは上述のような設定をしないといけない。
また、LibreOfficeはプリ・インストールされているものの、言語パッケージがインストールされていないので、YaSTソフトウェアでインストールする必要がある。
一方、FireFoxとThunderbirdは最初から日本語で使えるのは、ちょっと不思議だ。
軽量Linuxは、軽量な理由があるのだろう。
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コメント
Kazyさま、はじめまして。なかなかLinuxに馴染めない年寄りです。教えて欲しいのですが、ファンレスにする為に低性能なPCにTVをモニタ代わりに繋げて使用しています。映像出力が無くなるとTVがオフになってしまうのを避けるためにスクリーンセーバーを使っている状態で、WindowsからLinuxに乗り換えたいのですが、いくつか試したLinuxは動画を視聴している時にスクリーンセーバーが働いてしまう物ばかりでした。正常に動作する、ド初心者にも使える軽量なディストリビューションはありますか?
中島様、
コメント有難うございます。
お返事が遅れ、申し訳ございません。
どのLinuxもそうですが、設定でスクリーンセーバーをオフにすることができると思います。
試したことがないので分かりかねますが、TVをモニター代わりにしていても同じなのではないでしょうか?
また、「正常に動作する、ド初心者にも使える軽量なディストリビューション」とのことですが、安定しているのはDebianでしょうか?
また、最近注目されているのは超軽量のBodhi Linuxかと思います。
参考になりますでしょうか?