WindowsからLinuxへ引っ越してきて、最も面食らうことはアプリのインストールだろう。
Linuxでは、各ディストリビューションとも「ソフトウェアマネージャ(Linux Mint)」や「ソフトウェアセンター(Ubuntu)」というパッケージ管理システムがあって、そこから必要なアプリがダウンロードできる。
しかし、問題が一点。
「ソフトウェアマネージャ」でインストールするアプリは、最新バージョンではないことが多いこと。これを解消するための機能がFlatpakだ。
ざっくりとFlatpakを理解しよう
ウィキペディアやLinuxを使いこなしている人のブログを読んでも、Flatpakがなんなのかまったくわからない。
以前当ブログ内記事にも書いたとおり、最近は「SNAP」というインストールの方法ができたそうだが、まだ筆者自身SNAPでアプリをインストールしたことがない。
難しいことはともかく、Windows環境下で行っていた”exeファイルをダウンロード・ダブルクリック”みたいな感覚で、最新のアプリをインストールしたい。そこで冒頭に書いたとおり、Flatpakが役に立つ。
筆者のような「ざっくりLinux派」にもわかるように説明すると、Flatpakは「ソフトウェアマネージャ」の一機能で、端末を使用することなく簡単に、かつ最新のアプリをインストールできる有り難い機能だ。
通常、主なアプリは様々なファイルが入ったインストールファイルをダウンロード・解凍し、その中からインストールに必要なファイルを実行なければならないが、Flatpakはそれぞれのファイルを”サンドボックス化”し、それをGUI環境で実行できるようにしたものらしい。つまり、Windowsでいうところの”exeファイルをダウンロード・ダブルクリック”だ。
主なアプリはFlatpakのアプリセンター、「Flathub」からダウンロードされる。
各アプリはこのページからダウンロードするのではなく、「ソフトウェアマネージャ」からインストールするので、ここではどんなアプリがあるかを確認するだけだ。
例えば、Linux Mintインストール時にセットアップされるLibreOfficeのバージョンは5.0だが、Flatpak経由でインストールすれば6.4.0.3といった最新バージョンのインストールが可能だ。また、画像ソフトのGIMPは、初期では2.8だが、Flatpakなら2020年2月現在は2.10.14がインストールできる。
では、次に具体的にどう使うのか説明していこう。
Flatpakをインストール
まずは、Flatpakがデフォルトで入っているのかどうか確認してみる。
「Flathub」Topページにある「Quick setup」をクリックすると、各ディストリビューションのロゴマークが並んでいる。
その中から自身が使用しているものを選ぶと、Flatpakのインストール方法が書かれている。
ちなみに、Linux Mintでは18.3以降デフォルトでインストールされているので、ここでは何もする必要はない。
Ubuntuでは、以下コマンドでインストールが完了する。
$ sudo apt install flatpak
Flatpakのインストールが完了すれば、以後は「ソフトウェアマネージャ」からインストールが可能となる。
Linux Mintを例に説明すると、まずMenuから「ソフトウェアマネージャ」を開く。
すると、すでに右下にFlatpakというボタンがある(冒頭画像参照)のでクリックすると、「flathub」のページで列挙されていたアプリ一覧が出る。
この中からインストールしたいアプリを選んで、あとは通常「ソフトウェアマネージャ」を利用しているようにインストールが可能となる。
画像ソフト「Krita」をインストールしてみる
わかりやすい例となるアプリを使いたいのだが、あいにくLibreofficeもGIMPもインストール済みなので、ここではGIMPよりもPhotoshopに近い感覚で使用できると評判の画像アプリ「Krita」をFlatpak経由でインストールしてみる。
上記の通り、「ソフトウェアマネージャ」からFlatpakを選ぶ。一覧の中に「Krita」があるので、それをクリック。
「Krita」の画面になったら右上の緑のボタン「インストール」をクリックするだけだ。
しばらくすると、インストールが完了した。
「Launch」ボタンか、Menuから「Krita」を起動する。
これでもはや、Windowsは不要となった。
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